一年で一番日照時間が短くなる「冬至」。
日本では、冬至は太陽の力が一番弱くなったととらえ、
この日を境に再び力が甦ってくることから「一陽来復(いちようらいふく)」といって
運気が上がるといわれてきました。
冬至にはかぼちゃを食べる習慣がありますが、それはなぜでしょう?
冬至では「ん」の字がつくものを食べると「運」が上がるといわれており、
「ん」のつくものを「運盛り」といって縁起を担いでいました。
かぼちゃは「なんきん」とも読み、2つも「ん」はつく運盛りのひとつ。
南瓜は陰(北)から陽(南)へ向かうことで、夏(陽)の食べ物を冬(陰)に食べると
陽の気を取り入れられるので縁起がよいとも考えられていました。
さらに、かぼちゃにはたくさんの栄養がバランスよく含まれているため、
厳しい冬を健やかに過ごす先人の知恵でもあったのでしょう。
また、柚子を浮かべてお風呂に入る「柚子湯」はその強い香りで邪気を寄せ付けないということから、
一陽来復を迎えるための禊であったと考えられています。
柚子湯に入ると血行を促進して冷え性を緩和したり、からだを温めたりすることから、
今では柚子をお風呂に浮かべて入ると、一年風邪を引かないといわれているようですね。
今日はかぼちゃを食べ、柚子をぷかぷか浮かべたお風呂に入り、
今年一年、健やかに過ごせるよう願いながら過ごしてみませんか?