マルシェで買い物家呑みごはん!
お買い物編 vol.2

 

東京築地場外市場からお届けします

お買い物編

東京築地場外市場のお買い物からスタートし、旬の「おうち呑みごはん」を料理家・橋本彩子さんに教えていただく連載です。食材選びのコツはもちろん、スタイリングやホームパーティーでのおもてなしアイデアもお届けします。

まずは目に楽しい、食べておいしい旬の食材を集めに築地市場へお買い物からスタート。


(右:橋本彩子さん/料理家)

橋本さんと築地
料理家の橋本さんは、市場好きが高じて築地の隣町に移り住んで十数年。週に2度は築地場外市場に訪れるうちに、今やすっかり築地ツウ。築地関連の取材や仕事も多くこなします。身体が温まる、おうち呑みごはんの食材を探しに、大寒の日に築地場外を橋本さんと訪ねて来ました。金目鯛にあんこう、セリにゆりねにふきのとう。南から来た食材からは少し早い春の気配が感じられました。

橋本さんがお勧めする築地場外のお店2軒!

1軒目 成東水産(鮮魚)
料理人の方向けにまるごと1匹や、さく売りが多い場外の鮮魚店では珍しく、1匹の魚をさばいて小口の切身、刺身で販売。品揃えも豊富です。用途を伝えるとその場で店主の鈴木健之さんが包丁を入れてくれます。予約もでき、しゃぶしゃぶ、刺身と用途に合わせた厚さに丁寧に切ってくれます。

店頭で鹿児島のはまちをさばく鈴木さんの横へ。「包丁さばきを横で見ているだけで勉強になるし、魚の状態、市場の情報までいろいろ貴重なお話しを聞くことができます。さばいている魚のあらが出たらラッキーですよ(橋本)。」

「しゃぶしゃぶ用のぶりを女子4人分」と事前に予約。なんとも見事なぶり。これを目の前で血合い肉を外して、刺身切りにする前のさくの状態(写真参照)にしてくださいました。

この時期のぶりは天然より養殖がお勧め。十分脂がのっていて美味しく、値段も安定しています。鮮度のよい美味しい魚を安心して買える金額で提供してくれる、誠実さと間違いのない品質です。

木のケースの中を除くと、美しく並べられた立派な切身はぷりっぷり。

店頭の並べ方や商品の包装の仕方にも店の特徴が出ます。

冬になると店頭に生ガキの有料試食コーナーが設置されます。つい足が止まってしまいます。

成東水産
東京都中央区築地4-9-6
TEL:03-3542-4786
営業6:30~12:30
休日:日・祝日・市場定休日

2軒目 塩田商店(乾物)
国内海外の雑穀、豆類から豆菓子まで品選びのセンスがとても良く、しかも品質が高くて安定しています。「塩田商店さんオリジナルの雑穀米、乾物ブレンド商品のヘビーユーザーなんです。少量パックで販売されているので、お土産に喜ばれます(橋本さん)。」

気になる、美容穀物コーナー。

大量買いの方には、量売りでも販売しています。

ズラリと30種ほどの豆が並びます。

橋本さん一押しは「八穀米」。調理法が店頭に書かれていますが、橋本さんは、リゾット、サムゲタン、サラダなどの材料に使うそうです。

塩田商店の並びに昨年暮れにプレオープンした築地魚河岸

塩田商店
東京都中央区築地4-14-12
TEL:03-3541-0640
営業時間5:30~14:00
休日:日・祝日・市場定休日

本日のお買い物はこちら!

ねぎ、菜の花 【山伝】
里芋 【豊吉】
セリ 【藤本商店】
焼き豚 【近江屋精肉店】
彩り干し大根 【塩田商店】
ぶり 【成東商店】
金柑、京にんじん 【関根商店】

橋本さん流お買い物術

ポイント①頻繁に通い顔を覚えてもらう
築地場外では顔が名刺。頻繁に通い顔を覚えてもらうと、この街の買い物の楽しさは倍増します。

ポイント②メインとなる食材は、数軒見てまわる
大根、ねぎ、にんじん。葉、根、皮まで使うか否か。殻付か、値段は?「用途によって販売する食材の形態や質を選べるのが買う店を選べる市場の魅力。一軒ですべての食材を求めようとせず、じっくり用途と予算に合わせて買い分けるとよいです(橋本さん)。」

→築地市場で買った食材で、家呑みごはんをつくります!
 お料理編はこちら

橋本彩子さん(はしもと・さいこ)/料理家

パーティーのケータリング料理、演出の他、
映画、CM、書籍などでの料理経験を積み独立。
その後、コルドンブルー東京校にてフランス料理を学ぶ。
現在は、料理、ファッション、食育関連の雑誌、Webでの
レシピ提案、テーブルスタイリングを中心に活動中。
季節感を生かした親しみやすいレシピに加えテーブルにも
新鮮なアイディアをプラスする。
http://www.hashimoto-saiko.com

橋本さんがデザインするオリジナルワークワンピース。
→詳しくはこちらから
tsukijimarche(本人着用)とlemon&blackoliveと2シリーズで発売中。

撮影:工藤朋子
テキスト:羽鳥靖子