福岡の真ん中、天神にて開催する薪能。
今年も特別協賛をさせていただき、大変多くのお客様にご来場いただきましたこと、
改めて御礼申し上げます。
通常、能は東京や名古屋など主要都市でしか観ることができませんが、
福岡で開催することで、近隣の皆様に観賞していただくことができうれしく思います。
お客様はお着物をお召しになった方や、海外からも大勢お見えになっていました。
会場ロビーでは裏千家のお点前が振る舞われ、
日本の伝統芸能と、伝統文化、食文化が融合し、
国内外の方へ発信する良い機会になりました。
例年この薪能では、竹を切り出して舞台いっぱいにしつらえておりましたが、
今年は東京から能舞台をそっくり移設するという大掛かりなもの。
演目に入る前にまず解説をしてくださったり、パンフレットにあらすじが書かれていたため
スムーズに観ることができました。
大きな松の木を背に、最初は「悪太郎」という演目の狂言を
人間国宝の山本東次郎さんが舞われます。
狂言はコミカルでまるでコントを見ているような楽しさがありました。
会場からは笑いも起き、とっつきにくいイメージが一新!
その後、火入れ式が行われるのですが、弊社からも社長が緊張の面持ちで
その大役を務めておりました。
火入れが終わると場内の照明は落ち、太鼓や笛が鳴り響く荘厳な雰囲気に満ち
能の演目「土蜘蛛」が始まりました。
能面をつけ、装束も煌びやかなものになり、大迫力。
土蜘蛛から蜘蛛の糸が放たれるや否や、会場には「お~っ」という低い声が一斉に響きました。
能は使われている言葉も難しいものでしたが、
この荘厳な雰囲気の中、肌で感じるものがあり、
日本の伝統芸能に触れるとても素晴らしい機会となりました。