夏の食卓に活用 なすパワー!

夏は多くの野菜や果物が旬の季節となり、新鮮な食材を使った季節ならではの料理が食べたくなりますね。
甘みや栄養が増し、見た目も鮮やかなものが多い夏野菜。
茄子紺という日本の伝統色があるように、なすもまた色に特徴のある野菜のひとつです。
茄子紺は、なすの実のような紫味のある暗い紺色。
藍染の濃色に黒みを帯びた紅色で染め重ねられ、江戸時代になってから使われるようになった色名です。

畑に実るなすを眺めると、光の加減によって紺色にも紫色にも見え、落ち着いた艶やかな印象を受けますね。
今回は、そんな見た目も味わい深い、夏野菜の代表格「なす」について、夏の食卓に活用したくなる情報と、暑い夏を乗り切るためのおすすめレシピをご紹介します。

なすの旬と種類

初夏から秋にかけて旬を迎えるなす。
初夏から9月にかけて収穫されたものを「夏なす」、それ以降に収穫されたものを「秋なす」といいます。
焼く、煮る、炒める、と様々な調理法でおいしく食べられるので、旬の季節には大いに楽しみたいですね。

*夏なす
皮が厚く実のつまった食べ応えのあるなす。
熱を加えても煮崩れしにくいので、煮物や炒め物、スープの具材にもおすすめです。

*秋なす                           
皮が柔らかく甘みが強く、水分を多く含んだなす。
焼きなすや天ぷら、揚げ浸しなど、素材をまるごと活かした調理がおすすめです。

原産地はインド東部。日本には奈良時代に中国から渡来したといわれています。
現在では地域の気候や風土に合わせ、さまざまな品種のなすが栽培されており、調理法も使い分けられています。
最近は、白、黄緑色、薄い紫などめずらしい品種のなすも出回っています。
いろんな品種のなすを食べ比べてみるのも楽しいですね。

なすの皮を食べよう!

なすの皮の色は、紫外線から種を守るために濃い色になっています。
皮に含まれるポリフェノールは「ナスニン」といわれ抗酸化作用があります。
「ナスニン」には、老化やがんのもとになる活性酸素を抑え、血液をきれいにして高血圧や動脈硬化を予防する働きがあるといわれています。
厚めにむいた皮を、にんじんやじゃがいもなどの皮と一緒にきんぴらやかき揚げにしていただくのもいいですね。
皮が硬いと感じるときには、一部分だけ皮をむいたり切り込みを入れるなどすると食べやすくなりますよ。

なすには暑い夏を乗り切るための栄養素も含まれています。
汗をかくことで体内から失われやすいカリウムや、赤血球・DNAの合成に関係があり貧血を防ぐ働きがあるとされる葉酸も多く含まれ、夏バテ予防にも効果的だといわれています。

また、ナスニンやカリウムなど、なすに含まれる栄養素の多くは水溶性といわれるものです。
変色を防いだり苦みを和らげたりと、アク抜きをすることも多いなすですが、水に長く浸けることで栄養素が流れ出てしまいます。
あく抜きで水にさらす場合には、5~10分程度を目安にするのがおすすめです。

*なすの栄養をまるごといただくポイント
・皮ごと食べる。
・水に長時間(10分以上)さらさない。

*上手な保存方法
水分が逃げないように1個ずつラップに包むか、新聞紙に包みポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。

*選ぶポイント
・ツヤとハリがあり皮の色が濃い。
・実がふっくらとして弾力があり、重みがある。
・ヘタが黒く、とげがピンと立っている。

夏こそ食べたいなすレシピ

なすは水分を多く含み低カロリーでもありますが、皮の歯ごたえ、実の肉厚な食感は食べ応えバッチリ。
みずみずしいなすを食欲の落ちやすい夏の食卓にいかが?

1.なすのカレー炒め

カレー粉は夏に弱りがちな胃を正常な状態に戻し、オクラも胃を元気にしてくれます。
カレーの風味で箸がすすむひと品です。

【材料】
なす…2本
鶏ひき肉…100g
オクラ…4本
サラダ油…大さじ2

A.えろーうもおてごめんつゆ…大さじ2
 水…大さじ1
 カレー粉…小さじ1

【作り方】
1.なすは1cmの輪切りにし、5分ほど水にさらしてアクを取る。
オクラは塩(分量外)を振って板ずりし、さっと茹でて縦半分に切る。
2.Aは混ぜ合わせる。
3.フライパンに油を熱して鶏ひき肉を炒め、色が変わってきたら一旦取り出す。
4.同じフライパンでなすを炒め、しんなりしてきたら3を戻し、オクラを加えてさらに炒める。
5.4にAを加え、汁気がなくなるまで炒める。

2.カリカリ豚ばらとなすのサラダ

ビタミンB1を多く含む豚肉と、ビタミンB1の吸収率を高めるにんにくを一緒にとって、夏の疲労回復に。
ランチや晩ご飯に、なすと豚ばらの旨みを感じるサラダをどうぞ。

【材料】
豚ばら肉(薄切り)…200g
なす…2本
にんにく…1片
ゆずの雫…大さじ3
お好みの野菜…適量
サラダ油…大さじ1

【作り方】
1.豚肉は5cm幅に切る。なすは半分に切って縦4等分にする。にんにくは薄切りにする。
2.フライパンに油とにんにくを弱火で熱し、カリカリになったら取り出す。豚肉を重ならないように並べ、カリカリになるまで弱火で焼いて取り出す。
3.なすを入れて弱火で炒め、余分な油をふき取り、豚肉を戻してゆずの雫を回し入れ、さっと炒める。
4.器にお好みの野菜を盛りつけ、3、とにんにくをのせる。

なすのカレー炒めで使用

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カリカリ豚ばらとなすのサラダで使用

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