おうちで薬膳 vol.1 ~カリフラワー~

薬膳とは、大きく分けると生薬を用いるものと、日常にある食材を使うものがあります。生薬は治療を目的としていますが、普段の食材は日々の元気づくりを目的としています。「おうちで薬膳」とは、旬や食材の性格を知り、自身の体の状態を知ることからはじめる、誰でもご家庭で続けることのできるもの。極意は季節を楽しみ、食を楽しむこと!食べることは幸せを生み出し、命を営む大切な行為です。自分や大切な人の元気づくりの知恵。それが薬膳なのです。

カリフラワーパワー!

カリフラワーのビタミンCは加熱しても失われにくいことから「畑のレモン」とも呼ばれ、美肌や免疫力アップに効果が期待できます。糖質や脂質の代謝を促すビタミンB1、B2、造血や新しい細胞を作り出すのに欠かせない葉酸も含まれています。また、食物繊維がキャベツや白菜よりも多くて低カロリーなので、女性にとってうれしい食材です。海外ではダイエットフードとしても知られ、カリフラワーを細かくしてお米の代わりに食べる「カリフラワーライス」も人気があるそうです。

カリフラワーmemo

*からだが喜ぶ食べ合わせ

【疲労回復に】 カリフラワー+豚肉
【貧血予防に】 カリフラワー+いか
【歯や骨を丈夫に】 カリフラワー+ごま
         カリフラワー+わかめ

*選び方

・花つぼみがかたく閉じ、こんもりと球形のもの
・持ったときに重量感のあるもの
・全体的に白またはクリーム色で、黄ばみや斑点がないもの
・茎の切り口に空洞がなく、みずみずしいもの

*上手な保存方法

すぐ使うとき : 乾燥しないようにラップで包むかポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に立てて保存します。つぼみが開くと味や栄養も落ちるので、なるべく早めに調理しましょう。すぐに使わないときは、茹でて小房に分けて冷蔵庫か冷凍庫へ。

*おいしい茹で方

旨みの流出や煮崩れを防ぐため、丸ごとまたは大きめの塊で2,3分茹で、水気を切る。早く茹でたいときは小房に分け、1分ほど茹でざるにあげ、余熱で火を通す。
白く茹でたいとき・・・
レモン汁や酢を入れて茹でると黄変を防ぎ、白く茹で上がります。

カリフラワーの味噌グラタン

[材料]2人分 (1人分 336kcal)
カリフラワー・・・・・1/2個
山芋・・・・・200g
トマト・・・・・1個
エリンギ・・・・・大1本
玉ねぎ・・・・・1/2個
野菜の旨みだし・・・・・1袋
昔ながらの天然醸造 米みそ・・・・・大さじ2
溶けるチーズ・・・・・適量
海風薫 焼きのりばら干・・・・・適量
サラダ油・・・・・大さじ1
                           

[作り方]
1.カリフラワーは一口大に切り、酢(分量外)を少々入れた熱湯で1分ほど茹でざるに上げる。

2.トマトは8等分のくし切りに、エリンギは輪切り、玉ねぎは薄切りにする。

3.油を熱したフライパンで玉ねぎとエリンギを炒め、1と野菜の旨みだしを破り入れ、混ぜ合わせる。

4.山芋はすりおろし、米みそと混ぜておく。

5.耐熱容器に3とトマトを入れ、4とチーズをのせ、230℃に熱したオーブンで焼き目をつける。仕上げに海風薫をかける。

 

【Point】
茹ですぎるとぼそぼそとした食感になるので、カリフラワーの下茹では少し硬めに。

豆乳豚汁

[材料] 4人分 (1人分125kcal)
カリフラワー・・・・・100g
にんじん・・・・・25g
大根・・・・・60g
玉ねぎ・・・・・1/4個
チンゲン菜・・・・・1株
うす揚げ・・・・・1枚
豚肉(こま切れ)・・・・・50g
あご入減塩だし・・・・・1袋
水・・・・・800cc
豆乳・・・・・200cc
昔ながらの天然醸造 米みそ・・・・・45g

[作り方]
1.カリフラワーは小房に分けて1分ほど茹で、チンゲン菜はざく切りにしてさっと茹でる。うす揚げは細切りにして油抜きする。

2.にんじん、大根はいちょう切りに、玉ねぎは薄切りにする。

3.鍋に水と減塩だしを入れ2~3分煮出し、豚肉、2を入れてさらに5分ほど中火で煮込む。

4.3に火が通ったら1を入れて煮立たせ、火を止めてみそを溶き入れる。

5.豆乳を加えて中火で温め、沸騰直前で火を止める。

カリフラワーには造血や貧血の予防になる葉酸や、骨の形成を促すビタミンKが多く含まれます。胃を丈夫にする豆乳、疲労回復や滋養に効果のある豚肉を合わせることで美肌効果も期待できます。

 

 

中村先生に聞いてみました!

 

Q.冬に起こりやすいからだの症状は?

中村先生:冬は寒さと乾燥に注意をしなくてはいけません。特に冷えから起こる風邪、腹痛など、全身の冷えから体内の巡りが悪くなるために起こる痛みには要注意です。他にも、肌荒れや便秘、イライラや老化など冬はいろいろな症状が出やすい季節です。

Q.冬におすすめの食材を教えてください。

中村先生:色の濃い野菜や根菜です。ねぎやしょうが、にらなどからだを温める食材も必要です。また、春菊や柑橘系など香りの良いものもオススメ。その他、きのこやナッツ類、お肉も適度に食べて体力をつけましょう!

中村忠和 先生

薬膳に関するセミナーや料理教室など、幅広く活躍中。食がさらに楽しく元気になる方法をお伝えしています。只今、新店オープンに向け準備中。