2017.01.06
マルシェで買い物家呑みごはん!
お買い物編
東京築地場外市場からお届けします
東京築地場外市場のお買い物からスタートし、旬の「おうち呑みごはん」を料理家・橋本彩子さんに教えていただく連載です。食材選びのコツはもちろん、スタイリングやホームパーティーでのおもてなしアイデアもお届けします。
まずは目に楽しい、食べておいしい旬の食材を集めに築地市場へお買い物からスタート。
(橋本彩子さん/料理家)
橋本さん流 お買い物術
橋本さんと築地
料理家の橋本さんは、市場好きが高じて築地の隣町に移り住んで十数年。週に2度は築地場外市場に訪れるうちに、今やすっかり築地ツウ。築地関連の取材や仕事も多くこなします。
さんまや松茸が並ぶ、秋の築地場外を橋本さんとお買い物。鮮魚、青果、精肉、道具屋に乾物屋。ここには、料理周りの材料は何でも揃い、さらに世界一のクオリティのものが揃っています。
「家族用のお刺身なら種類がたくさん揃うお店、大量に買う場合は、希望を聞いてもらったり予約ができるお店、というように、目的別にお店を選んでいます(橋本さん)。」
野菜や魚を買うときは鮮度とセンスよしのこのお店
1軒目 関根商店(青果)
女性店主ならではの品揃えで、築地場内市場からだけではなく、地方から直送で届く珍しい食材も店頭に並びます。
どれもプロの板前さんが「これはおもしろい!」と思うものばかり。地方に埋もれている食材は、料亭でお客さんを喜ばせる食材の宝なんだそう。
店主の関根さんにいろいろなエピソードを伺いながらの買いものは、勉強になる事がいっぱい!
「初めて扱う食材でも、女性店主が調理法など丁寧に教えてくれるんです。対面販売を大切にする築地ならではですよね(橋本さん)。」
人目が付く位置に並べられる本日の目玉商品は石川芋。丸くて小さな里芋で秋を感じさせる食材の一つ。
「みずは、春は葉、夏は茎、秋は実がおいしいんですよ。実は珍しいでしょ?(関根さん)」
※山の奥深い所に自生する山菜「みず」は、秋になると赤く膨らんだ「実」をつけます。独特のとろみとみずみずしい歯ごたえがあり、古くから珍重されてきた食材です。
色彩豊かなじゃがいもは、中の色を確認できるような心配りが行き届いています。
「地元のお母さんたちが、硬い日本古来のくるみを炒って送ってくれるんです。くるみ和えにしたり、はちみつに入れたりするとおいしいですよ(関根さん)。」
関根商店
東京都中央区築地4-10-14
TEL:03-3543-4530
営業5:00~13:00
休日:日・祝日・市場定休日
2軒目 伊勢友(鮮魚)
築地場外市場に通い始めたころ、初めて事前に注文をお願いしたのがこちらの伊勢友さんのご夫婦。「用途に応じて丁寧な下処理をしてくださったり、器とのバランスなどが大事な場合は大きさなども選定してくださったりと、とても親切なお店です(橋本さん)。」
「繊細に優しく魚を扱うその対応は、お二人の人柄にも出ています。
築地場外の他のお店のこともいろいろ教えていただいているんですよ(橋本さん)。」
本日は、パエリア用に北海道のさんまを2尾予約しておきました。
店頭に並んでいる手造り加工の切り身や塩辛も絶品です。
これぞ「築地デリカテッセン」。冷蔵庫にあると安心&簡単調理のメイン食材。店主手造りなのがうれしい。
伊勢友
東京都中央区築地4-8-2
TEL:03-3541-9464
営業6:00~14:00
休日:日・祝・市場定休日
本日のお買い物はこちら!
さんま 【伊勢友】
砂肝 【鳥藤】
舞茸 【豊吉】
みずの実、石川芋、ライム、枯葉、アスパラガス 【関根商店】
いちじく、マッシュルーム 【松澤商店】
万願寺唐辛子、なす、かぼす、すだち 【ベジタブル石橋】
橋本さん流 お買い物術
ポイント① 店主とゆっくり話せる時間帯に足を運ぶ
築地場外には、プロの料理家が使う珍しい食材からさんまなど定番のものまで、すべて揃います。店主と話すことで、調理法も丁寧に教えてもらえるので、珍しい食材にもチャレンジできます。「輸入食材にも旬があるんです。アスパラは、この季節はオーストラリア産が元気でおいしいんですよ。店先の食材の並べ方や包装も、店主の個性がうかがえてなかなか面白いんですよ(橋本さん)。」
ポイント② 大事なお客様やホームパーティーの食材は事前に予約を
用途に応じて丁寧な下処理や大きさなども選んでもらえるので安心です。
「品数と品質のミスがあってはならない撮影や料理教室などで鮮魚を扱うときは、事前に予約を入れています(橋本さん)。」
パーティーのケータリング料理、演出の他、
映画、CM、書籍などでの料理経験を積み独立。
その後、コルドンブルー東京校にてフランス料理を学ぶ。
現在は、料理、ファッション、食育関連の雑誌、Webでの
レシピ提案、テーブルスタイリングを中心に活動中。
季節感を生かした親しみやすいレシピに加えテーブルにも
新鮮なアイディアをプラスする。
http://www.hashimoto-saiko.com
橋本さんがデザインするオリジナルワークワンピース。
→詳しくはこちらから
tsukijimarche(本人着用)とlemon&blackoliveと2シリーズで発売中。
撮影:工藤朋子
テキスト:羽鳥靖子